受講生・修了生のストーリー

丹波篠山市への移住

河口 英樹さん

イノベーターズスクールのコーディネーター。現在は、丹波篠山地域おこし協力隊のコーディネーターとしても活躍。

現在の活動とこれまでの足どり

現在は、本スクールにスタッフとして携わりながら、丹波篠山地域おこし協力隊のコーディネーターや、一般社団法人AZEの役員など、マルチに手掛ける。以前は宴会やブライダルを含むホテル業に就いており、その経験を活かして2021年3月まで専門学校の講師を務めていた。4月より、完全に丹波篠山へ拠点を移す。

イノベーターズスクールに入学したきっかけ

丹波篠山への移住

子育てをする中で、自分の子供時代と比べ、全く四季を感じられない都会での暮らしに違和感を覚えるようになった。星は見えない、蛍もいないし柿もならない、気温でしか季節を感じられない。「この子たちはこのまま自然を知らずに育っていいのだろうか?」そんな疑問が募り、家族とも相談しながら、地方移住を考え始めた。故郷の和歌山や淡路島など、いくつかの候補の中から篠山を選んだのは、①職場であった大阪に通いやすいことと、②天変地異が少ないことから。特に篠山にゆかりがあったわけではなく、文字通り「飛び込み」での家族移住だった。

スクール入学

「ローカルで自分のしごとを作る」移住促進のサイトで見かけたキャッチフレーズにピンときて、篠山イノベーターズスクールへ興味を持った。篠山に知り合い一人いなかったので、人脈作りと情報収集をねらって入学を決心。スクール2期生、移住と同時だった。

イノベーターズスクールで得たもの

受講生とのつながり

スクールでの出会いは、期待以上のものだった。現在では一般社団法人のパートナーとなった吉良氏との出会いや、地域おこし協力隊隊員、それまでのキャリアや自分が好きなことを活かしながら起業しようと考えているたくさんの仲間との出会いがあった。「70代という、自分の父親と同じくらいの方が実際に起業されたときには、衝撃を受けた。挑戦することに年齢は関係ないと思ったし、自分はいったい何をしてるんやろう、と、とても刺激を受けました」 2期が終わるころ、もう少し勉強したい、もっといろんな人と出会いたいと思い、もう一度受講することを考えた。連続での受講はタイミングが合わなかったため、1期空けてスクール4期生に入学し、起業への学びを深めると共に、ネットワークを広げた。

篠山でのしごと

大阪に通勤する日々から、次第に篠山に軸足を移していきたいと考えていたころ、スクールのスタッフをやらないかと声がかかった。「すべてはタイミング。声をかけてもらったら、基本断らずに流れに乗るようにして生きてきた。その時も縁を感じましたね。」大阪での勤務を週3日に減らし、スクールを手伝うように。2年間、大阪と篠山とを往来する日々を過ごし、2021年春、ついに会社を退職した。

今後の展望

同じことを繰り返すのは好きではなく、仕事も、住まいも、定期的に変えてきたこれまでの人生。「自分が好きなものは何か突き詰めていったら、コーヒーだと気づいた。コーヒーは飽きない。コーヒーに正解はないし、100%もない。それがおもしろい。」現在描いている夢は、コーヒー焙煎の仕事だという。スクールで出会った人生の諸先輩方のように、50歳の今からでも始められ、かつ70歳まで続けられる事業。これまで携わってきたサービス業や教育、コーディネーターといった仕事は、良くも悪くも形がなかった。「(コーヒー焙煎は)今後篠山で『何してるの?』と聞かれたときの名刺代わりの肩書きにしたい。」都会の中で形の無い時流に乗ってきた人生から、自然豊かな田舎へ移り、自ら機運を生み、こだわりを紡ぐ人生へ。イノベーターズスクールは、新たなステージへの足掛かりとなった。

インタビュアーあとがき

知り合い一人いない地に家族で移住する、決してたやすくはない決断に、不安はなかったのか。話を伺う中でも、苦労話はほとんどなく、思わず「これまでで1番しんどかったことは何ですか?」尋ねた。「全部自分の決断で生きてきてるから…正解かどうかは分からないけど、自分で選んでいるから後悔はないし、しんどいと感じることもあまりない。直感を信じてやっていったら、道は開けてくる」力強い答えが返ってきた。先の見えない不安定な時代、その時々の最善を尽くして、自分を信じて進んでいこうと勇気が沸いた。




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2024.3.30 SAT
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